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Ebi's blog… / THIS PAGE IS CACHED AT 2017/12/16 12:05:01
無限煉姦 ~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~ (Liquid)
Categories: エロゲ感想

データ


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タイトル無限煉姦 ~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~
ブランドLiquid
発売日2011-11-25
データMed:83 / Avg:82.09 / Stddev:11 / Cnt:361
原画

黒石りんご

シナリオ

和泉万夜

音楽上原一之龍 ( )
歌手
声優

葵時緒(主人公)

/ 香澄りょう(マリー) / 花南(ロアナ) / 倉田まりや(リトル) / 小波渡陸(プティン) / 高井戸雫(静香) / 藤乃理香(藤咲ちま)(時枝) / 三郷綾夢(ミルディオーム)
その他和泉万夜(企画・原案)
属性一部声あり主人公声あり主人公の声担当が女性アクティベート有りWin2k動作可XP動作可Vista動作可7(32bit)動作可7(64bit)動作可ダウンロード販売有り女性主人公がいるアヘ顔・白目描写グロあり人体改造目隠しあり
タグ戦う女主人公百合腹パンメタフィクション人体改造死ねない身体ループものリョナバトルもの手コキ腹パンチ吸血鬼人生
POVシナリオがいい成長素敵要オールクリア陵辱輪姦感動死生観キャラを取り巻く世界観脇役がいいレズ埋もれている名作ゲテモノ(獣姦、触手等)テキストがいいつじつまがあっている
公式
データ
ショップ

採点 短評
Rating :

90点 絵20+文26+音18+他26 攻略情報もない、セーブもできない、けれどエンドの判っているゲーム。 → 長文感想@エロゲー批評空間

【採点補記】
絵20/30 パッケージなどの見た目の華々しさや妖艶さが、作中では減退している。
文26/30 黒箱にあるまじき、純愛シナリオ。自分はメタ的に捕らえたが、素直にシナリオとしても面白い。
音18/30 声優力が低い。香澄りょうと倉田まりやは、キャラにハマっていたが。
他26/30 企画力を主に評価。その他、黒箱ならではのハードなエロスなども加点。




所感(ネタバレOKならクリック)

今回の感想は、私自身がエロゲー批評空間に投稿した感想に対し、自身で再考したものです。
ですので、長文感想@エロゲー批評空間も一読していただけると幸いです。

自分はこの作品をプレイした後、主にメタゲー的な感慨を覚えました。

主人公(ヒロイン)視点で描かれる本筋のシナリオは、いくつかのバッドエンドへの派生こそあるものの、概ね一本道です。
しかし、クリア後のゾワボ視点で見るシナリオ(Epic Fin)は、ループ構造という使い古された構成をとっています。
これは多くのADV式のエロゲ/ギャルゲにおいて、プレイヤーがシナリオを周回するのに対し、ヒロイン側はあくまで一度きりの人生を生きているのと似ている構造であり、メタだと感じたわけです。
(この辺りの感想につきましては、長文感想@エロゲー批評空間を読んでください。)

さて、批評空間の感想では、主にゾワボ視点で描かれた『無限煉姦』という作品世界について感想を述べました。
一方、もう一名、とても気になるキャラクターが存在します。
それは、このリトルというキャラ。

このキャラは、ゾワボが無限にループする世界を修正しようとする力(修正者)なのに対し、無限にループする世界を維持しようとする力(反発者)として描かれる、ゾワボとは対極の存在です。
彼女のような存在が産まれたのは何故なのか。
ゾワボの成そうとしている修正とは、主人公の死をもって完了します。

であれば、それに抗おうとする者は、『主人公自身』では無いでしょうか。

それ故に、リトルは主人公の子宮を使って作られたという、象徴的な出自を与えられた存在であるのだと思います。
そして、本作の本筋のシナリオで、主人公がリトルを受け入れなかったという事実は、主人公自身が『自身の死への恐怖を克服する』というテーマがあったものだと考えられます。
あるいは、主人公がリトルを受け入れ――自身の死への恐怖に負け――ゾワボを拒絶した、そんなループも、ゾワボは見てきたのかもしれません。

ギュスターヴやマリーも、また、修正する力に影響を与えられた存在です。
ですが、それでも、それは彼/彼女が主人公に幸せになって欲しいと言う意思と共にあった結果に過ぎません。

それは反発力であるリトルにとっても同じことなのです。
反発力というような運命に翻弄されながらも、その根幹にあるのは、ただ一途な母への思い。

主人公の死への決意を、自身の消滅という恐怖として感じ取ったリトル。

リトルという自身のエゴを殺すという、主人公に与えられた試練。
「あなたは私の子供じゃないッ!!」

ゾワボとは違い、時間の記録も自身の存在意義も知らず、ただ、恐怖と孤独の中で生きるリトル。

最後の最後、ループする存在でありながら、その記憶も無いはずの彼女が発した言葉。
「リトル……今まで、何も……ママに、何もできなかったから……今度は、ちゃんと………」

ゾワボの手で迎えたリトルの最期。
「リトルは、ここ、に……いる……ッ!」


このリトルというあまりにも悲しすぎる存在。

ふと、リトルが主人公の自死への恐怖を体現した存在であるという私の説は、ミスリードに誘導されているのではないかと思えてきます。

それは、Epic Finで語られるように、ゾワボが繰り返したループの中で、始めはリトルという存在は産まれなかったという事実が根拠として挙げられます。
では、それが意味するところは……そう、ゾワボが主人公に『生きて欲しい』と願った思いこそ、リトルを産み出したのではないでしょうか。
また、時間の記録も自身の存在意義も知らないリトルが、何故、ことあるごとに主人公の前に現れ、そして最後の地に立つ事ができたかを考えれば、この物語の登場人物で、唯一、時間の記録を知るゾワボの心の迷いがそうさせたとしか考えられません。
その為、リトルを倒すという行為は、ゾワボにとっても、自身のエゴに立ち向かうという最後の大きな試練となったのだと思えます。


作中で主人公とゾワボのセックスは描写されません。けれど、ゾワボの思いが主人公の子宮に息づき、リトルという存在を産み出したというのならば……
主人公、ゾワボ、そしてリトルという、歪な家族の肖像として、あまりにも切ないシナリオではないですか。


そういった見方で物語を再考してみるのも、また面白いかもしれないと思いつつ……
やはり、その物語に思いを馳せるには、リトルというあまりにも悲し過ぎるエゴイズムの存在が、胸を強く締め付けるのです。


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